ファクタリングでは、売掛金を専門の業者に買取ってもらい、すぐに現金を手に入れることができます。これだけならばとても魅力的なサービスとなりますが、高額な手数料がかかることがデメリットです。さらに、意外と知られていないリスクもあります。わかりやすくするために、簡単な例を紹介します。

とある企業で、取引先から毎月500万円の売掛金債権を得ていました。その売掛金が支払われるのは3ヶ月後になります。この企業の収入はこれだけです。あるとき、資金操りが悪化したのでファクタリングを利用しました。

500万円の売掛金を400万円で即時現金に換えてもらいました。その状況は乗り切ることができましたが、3ヶ月先に得られるお金を先取りしている状況であるため、ファクタリングをやめてしまうと一気にその月の収入はゼロになってしまいます。結局、この企業はファクタリングから抜け出すことができず、本来ならば500万円もらえるはずが、100万円の手数料を引かれた400万円しかもらえない状況がずっと続き、倒産してしまいました。この例から、一時的に状況を乗り切ることができても、その先のことも考えておかなければならないということがわかるでしょう。

一時的な危機を乗り切ることができれば経営状態が改善されるという状況ならばファクタリングは役に立ちますが、根本的な解決にはならないというときには、よく考えて利用をしなければなりません。リスクをよく理解したうえで利用することが大切です。

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