債権譲渡とは、自分の取引相手である債務者が第三者に対して債権を譲渡することを言います。つまり、お金の回収を第三者が行うようになるということです。なぜわざわざそのようなことをするのかと感じる方もいるかもしれません。どんな債権であっても実際にお金が支払われるまでには時間差があります。
その時間差が致命的になるケースもまれに存在します。そこで債権譲渡を行い、早めにお金を手にするという手法がとられることもあるということです。債権譲渡の最大のメリットは債権回収の方法が増えることであり、確実に資金が必要なケースにおいて大きな効果を発揮します。債権譲渡を行わずに相手の支払いが滞った場合、裁判などを実施して債権の回収を行うことになります。
それは多額の費用を要するものであり、中小や零細企業にとっては非常に難しいことです。債権譲渡ではお金を回収しつつ、そういった手続きを譲渡先に任せることが出来ます。取引先が破産した場合でも、担保を取っていれば債権から支払いを受けることが可能です。債権を譲渡する流れはまず契約の締結から始まります。
必要な事項を全て記した契約書を作成する必要があります。その後、第三債務者への対抗要件の取得を行います。これは郵送で行うケースもあります。長い間放置されていた債権については、時効がきている可能性がある点に気を付けておきましょう。
時効がきていれば法的に回収することが困難になってしまいます。